チャンピックスの効果は、刺激作用と拮抗作用です。刺激作用によって喫煙欲求を減退させ、拮抗作用でニコチン離脱症状を抑えます。また、チャンピックスによる禁煙の成功率は92.6%で、他の禁煙治療に比べて非常に高いです。
このページでわかること
チャンピックスの刺激作用は禁煙に伴う離脱症状やタバコに対する欲求を軽減させる
チャンピックスの刺激作用とは、ニコチン受容体を軽く刺激することで少量のドパミンを放出させることです。禁煙に伴う離脱症状やタバコに対する欲求を軽減させます。喫煙から禁煙に切り替える段階において心強いサポートとなってくれるのです。
煙草を口にすることで、脳にあるニコチン受容体とニコチンは結合します。結合によりたくさん出てくるのがドパミンです。ドパミンは、快感さを感じさせる物質となります。煙草を吸った人は、こうして快感を味わい辞められなくなる仕組みです。
喫煙をすると心が落ち着く理由は、このドパミンです。しかし、ずっと快適な状態が持続をすることはありません。体内に入り込んだニコチンは30分ほどの時間を経て消えてきます。そして、ニコチン切れのイライラが始まるのです。
これは、離脱作用が働くためです。ニコチンがたくさん体内にあったときは爽快な気持ちになります。切れてくると反対に落ち着きがなくなり、イライラして仕方がありません。離脱症状は、快感を味わえるものとは程遠いです。その解消をするためにまた煙草を吸ってしまいます。
何度も繰り返してどんどんたくさんの煙草を吸うようになります。こうしてニコチン依存症になるのです。依存症になると今度は、簡単には煙草をやめることはできません。コカインやヘロインをやめるくらい、ニコチン依存症から解放されるのは難しいのです。
チャンピックスには、そのニコチン離脱症状を抑える効果があります。
チャンピックスの拮抗作用はタバコをまずく感じさせる
チャンピックスの拮抗作用とは、煙草を吸うと、ニコチン受容体に結合しようとするのを阻害することです。
いつも煙草薄い感じる満足感も、それにより抑制をすることができます。ニコチンの代わりに脳内にあるα4β2ニコチン受容体に結合をして、拮抗作用や刺激作用等の部分作動薬作用として働きかけるのです。
ニコチン受容体の結合部位は、ニコチン結合部位にニコチンが入ってきても、受容体を活性化させます。すでにニコチンは作用をしている状態を作り出すことができるのです。受容体との結合によりドパミン放出は半分になるので、辛い禁断症状を抑えることになります。
ニコチンのニコチン受容体への結合を遮断して、成分の持つ作用をその分だけ弱くさせることが可能です。α4β2ニコチン受容体は脳内に分布をしており、結合親和性を高く持っています。
多くの喫煙者は、簡単に煙草をやめることはできません。喫煙をすることでの快楽の誘惑に負けてしまいがちです。意思が弱いことが原因ではありません。ニコチン依存症は、根深いものがあります。しかし、チャンピックスは、禁煙補助となるサポート役です。
チャンピックスによる禁煙の成功率は92.6%
チャンピックスによる禁煙の成功率はどれくらいなのでしょうか?臨床試験を行った結果として、成功率は92.6%です。
一方、失敗してしまう場合は、強い煙草への願望で負けてしまって挫折することが多いです。チャンピックスが効きにくい体質だったり、ヘヴィスモーカーであったりすると、失敗するリスクが上がります。
しかし、新たに再チャレンジした場合の成功率は、高いです。吸いたい気持ちに負けてしまって一度や二度の挫折を味わう人は、ヘビースモーカーほど多くなります。途中でやめてしまっても再チャレンジをしての成功率は、高いです。
喫煙は絶対にやめられないわけではありません。チャンピックスを正しく服用することで、禁煙に成功できます。
最初はタバコを吸いながら服用できます。無理なくチャレンジできるよう飲み方も工夫されているのです。